この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

人は見かけじゃわからない

今までにコーチング研修を受けたときなどにも言われていたし、一般的にも人の第一印象はすごく大事だと言われますよね。ほんの数秒で決まるって。それは間違いないと思います。けど、その印象とは異なる人がいることも確かですよね。仕事で出会う人でも初めはすごくイイ印象だったのに、実際に何度か話をしてみるとちょっとイメージが変わってきたり、逆に初めはあまり良い印象じゃなかったのに、思いのほかいい人だったとか。実は先日、電車でちょっと意外なことがあったんです。その日はちょっと遅い出勤だったから乗り換えで電車に乗ったときに席に空きがあったんです。私はひとつの空スペースに座りました。隣には尖がったスタッズが沢山ついた上下黒の洋服を着た男性が座っていました。まるでロッカーかパンクかというファッションでした。「おおっ」と思いましたが、ジロジロ見るわけにもいきません。私はバッグから本を出して読み始めました。朝の通勤で読書タイムなんて本当にラッキーなんですもの。しばらくして、ふと顔を上げたときに視界の片隅に隣のパンクファッションの彼が文庫本を手にしているのが映ったんです。ものすごく意外でした。私の勝手な思い込みと言えばそうなんだけど、まさか彼が本を読むなんてこれっぽっちも想像できませんでした。だって、絶対に読書が似合わない恰好なんですもの。思わず何の本かと気になったんだけど、さすがにそこまでは確認できませんでした。けど、なんだか嬉しくなっちゃいました。ああ見えても彼は読書家なのかもしれません。人は見かけじゃわからないものですね。

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