この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

Monthly Archives: 11月 2019

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心の支えになる歌

学生の頃は、歌を聴いてよく感傷に浸ったりしたものです。恋をしたり失恋をしたり。そのたびに心の支えになっていたように思います。だから今でも、ラジオから流れてきたり、どこかで偶然耳にしたりしたときには、その頃の気持ちが蘇ってきます。子供の頃や学生の頃って、心の針が振れる出来事が沢山あったんだなって思います。
そうそう、この前読んだ小説の中の一節には本当にジンときました。一曲の歌で壁を乗り越えられたリ、生きる勇気を持てたりするものだって。それがあったから、今があるって。「迷わない人生なんてどこにもない」小説の中の人物がそう言ったんです。その一節が私の心に沁み渡ってきたんです。ある歌が私にとって特別なものになっていたことを思い出したからです。それは、祖母のお葬式のときに演奏してもらった曲です。私が好きでよく歌っていて、それを祖母が気に入ってくれていたんです。よくリクエストされました。お別れのときにそのメロディで送ることができて、きっと喜んでくれたと思います。そして、今は、何かに迷ったときに、祖母が昔のように優しく語りかけてくれるんじゃないかとその曲を口ずさみます。生きていれば迷うことはいっぱいあります。そんなときに、強くなれる、支えてくれる歌。大事にしたいです。

デパートという場所

普段、買い物にはデパートよりショッピングモールに行くことの方が多いです。あまり行かないから、慣れないということもあるけど、やっぱり気軽さからいくと、ショッピングモールの方が楽ちんです。デパートは高級なものが並んでいるということもあるけど、店員さんだって雰囲気が違います。若くて飛び跳ねているような雰囲気の店員さんはいません。そりゃ、それぞれのブランドの雰囲気を大事にしているんですものね。
実は、先日読んだ短編小説の舞台がデパートだったんです。読んでいたら、思わず「わかる!」と言ってしまいそうなことが何度もありました。平日にそこに来ているお客さんの描写やお店の人の描写など、「まさにそう」「よく言ってくれました」といった感じです。特に、化粧品売り場での出来事は、私も経験があることでした。お肌のチェックをしてもらって、マッサージをしてもらったら、絶対に褒めながら欠点を指摘して、それを補うための化粧品を勧められるんです。気が弱い人はそこで必ず『お買い上げ』ということです。小説の主人公は気が弱いわけじゃなかったけど、高価な美容液やハンドクリームを買っていました。けど、それこそが、主人公の心の闇に繋がることだったんですけどね。
私は主人公とは全く性格も環境も違うけど、彼女のデパートの見方がすごく面白かったんです。それも一日中そこで時間をつぶすというんですから。私にはそんなことはとてもできそうにないって思ってたけど、一日中そこにいたら何か違ったものが見えてくるかもしれません。