この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

Monthly Archives: 11月 2015

You are browsing the site archives by month.

ヘビロテしていたい曲

久々に延々とヘビーローテーションしていたい曲に出会いました。それがデビュー曲だという女性歌手の声は、本当に美しかったです。透明感があって、力強くて……。歌詞も素敵でした。恋愛系ではなく、一昔前に流行ったようなダウナー系でした。曲調が暗かったらきっとどんどん落ち込んでいってしまいそうなくらい、ダークで「鬱」で、カミングアウトを含めた私小説のような歌詞でしたが、ストリングスを多用したクラシカルな曲調と、彼女の美しい歌声と組み合わさると、聞いていてとても心地が良いのです。
その曲がカラオケ配信されたというので、先日、1人で行ってきました。飽きるまでそれを歌い続けるだろうことが予想できたので、人を付き合わせるのはちょっと申し訳ないな……というのがありまして。
カラオケだと、やっぱり原曲とは違いますね。採点機能などを付けて音程バーを出すようにすると、あれ、此処この音だっけ?というところが幾つかあって。歌手本人の多重コーラスとメインボーカルが溶け合わさるようなところだと余計ですね。ともあれ、その時ハマっている曲を誰の目も気にせず自分に酔って(笑)歌うのはとても気持ちが良いです。
後日、その歌手のコンサートが開催されるという発表があり、さっそく抽選に申しこみました。当落発表はまだなのですが、当たっているとうれしいですね。

母の友人と

数年前の初夏のことです。たまには歩こうと徒歩で書店に向かっている途中、前方からどこかで見たような顔の女性が歩いてくるのが見えました。「全く知らないという人ではないはず、でもどこで会ったんだろう……?」と脳内を検索すること数秒、何とか彼女とすれ違う前に思い出すことが出来ました。
彼女は、母の古い友人でした。昔から私をかわいがってくれて、我が家にもよく遊びに来ていたんです。「あの、もしかして」と声を掛けると、彼女は不審そうな顔をしていました。その日の私はすっぴんに日焼止めを塗っただけ(散歩ついでに小説を買いに行くだけだから良いかなと思って……)、そしてその頃流行り始めていたとある伝染性の病気予防でマスクをしていましたから、無理もないことだと思います。
マスクを外すとやっと私だと分かってもらえたようで、その口元がほっとほころびました。とても懐かしい気持ちになりました。優しい笑顔は昔のままでした。2、3立ち話をさせてもらうと、母とは今でも電話で連絡を取っているものの、彼女の方の家庭の事情でなかなか遊びに行けなくなっているとのことでした。
帰宅後、母にこの話をすると、どこかうれしそうにしていました。「多分、もうそろそろ会えるわよ」。私もその日が楽しみです。