この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

Monthly Archives: 1月 2017

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真っ赤な太陽

先日、友人たちと予定しているイベントの打ち合わせをしました。ホームページにアップする文章の確認や当日の準備物や段取りなどを話し合いました。あとは、いかにして人を集めるかってことなんですけど、それが一番の問題です。できるだけお金をかけないで告知をして集客するとなると、けっこう難しいんですよね。SNSを使うのがやっぱり一番なのかなと思うからそれぞれが発信をするんだけど、確かな実感がないから不安といえば不安です。
その打ち合わせの帰りの電車で、私は今まで見たことがないものを見たんです。それは車窓から見えた真っ赤な太陽です。少し高い位置を走っていて町並みが目の前に広く一望できた時に、その先に沈みゆく太陽が見えたんです。それもいつもの夕日のオレンジではなく、本当に真っ赤だったんです。思わず見とれてしまいました。と同時に、以前読んだコラムを思い出したんです。コラムには、インドの旅で列車の窓から見たことがないほど大きくて紅い太陽が見えて、その景色を心に刻んだと書いてありました。そして、その景色を一緒に見つめたのは、たまたま隣に座ったインドの女性だったそうです。その女性は太陽が沈むのを見終えた後、筆者に「良かったら今夜うちに泊まりに来ない?もう私の妹みたいなものだから」と言ったと書かれていました。とても穏やかで心に残るコラムでした。そのことを思い出しながら見ていたら、なんだか私まで幸せな気持ちになってきて、きっとイベントは成功するって思えてきたんです。だから今では当日がとっても楽しみなんです。

旅の景色は心に

最近、みんなどこでも写真を撮りますよね。カメラはもちろん、スマホでも。旅先での景色だけでなく、日々の食べたものや外でのきれいなお料理などの写真をブログやSNSにアップするのが目的の人も多いみたいです。私もたまにあまりにもキレイな盛り付けだったりしたら撮ります。けど、たいがいは忘れて先に食べてますけどね。「しまった。もう食べちゃった」なんてことがよくあります。ただ、やっぱり旅行に行った時には撮ります。記念に残しておきたいって思いますもの。けど、この前、ある本の紹介の記事を見かけて、その作家さんのお話しが載ってたんだけど、「そうだなぁ」って思えるものでした。その人は旅の本を書いてるんだけど、一切写真がないんです。旅についても、その場所を紹介するのではなく、自分がその場所で感じたことや思ったことを書いてあるんです。写真を撮らないのがポリシーらしいんです。すべては心に刻んで、自分の中に残すというんです。そして、人間は美しいものを見たら美しいを言わなければいけないと思いがちだけど、そんなことはないって書いてあるんだそうです。美しいからこそ何も言わずにただポカンと見ていていいんだと思うって。それって、すごく心に響きました。言葉にしないで、自分の中でただ感じていたっていいと思います。それはすごく価値があることなんじゃないかなって思えました。素晴らしい景色の中で自分の存在を感じてみたいって、今は強く思っています。今度、旅をするときにはそれを目的にしてみようかな。