この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

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借りっぱなしだったテキスト

家族に借りっぱなしだった本がたくさん出てきました。彼が大学に行っていた頃、授業で指定されて使っていたものがほとんどだったと思います。書き込みや付箋がたくさんありました。確かもう捨ててしまうというので、その前に1度貸してくれ、とお願いして借りたのだったと思います。忘れてました、正直。
主に古代ギリシアの、哲学や悲劇に関するものが多いようでした。オイディプスなんて小説を読む人間なら押さえておいた方が良さそうなものです。何でこれを放置していたのでしょう……。改めて読んでみると、哲学関連は思いきり眠くなりましたが、それ以外の、演劇に関するものはとても面白かったです。ただ、人名がなかなか覚えられませんでした。メインを張っているような、私などでも1度は聴いたことがあるような名前ならともかく、それ以外はもう全部同じに見えてきてしまって。~ウス、~オス、~セス、などなど。
冒頭の人名表を左見右見、読書に励んでいるさなか、件の家族がちょうど帰ってきました。私の持っている本に目を留め、「あ~、それ」と。「ごめん、借りっぱなしで」「いや、忘れてたから良い。そのまま置いといて。あげる」そんなやりとりが交わされました。元々捨てる予定のものだったとはいえ、ラッキーなような、申し訳ないような。ともあれ書棚が充実してうれしいです。

ご近所の奥様方の話

近所の人のお家にお呼ばれして、色んな人のお話を聞く機会を得ました。自分とは全く違う人生を歩んできた人たちの話って、とても面白いですよね。少々野次馬根性が入っているかもしれませんが、まるでドラマか小説に接しているかのような気持ちで楽しんでしまうことがあります。その話がポジティブなものだとなおさら。
小説を読むのが趣味のせいか、私は普段からどうにも行動範囲が狭くなりがちです。スーパー、書店、図書館、近隣の友人と会う際に使うファミレスやカフェ……普段赴く場所は大体そんなところです。しかし。当然のことながらほかの人がそうだとは限りませんよね。その日は旦那様について海外で暮らしていたという人の話や、我が家の地方からかなり遠いところから嫁いできたという人の楽しい話をたくさん聞くことが出来ました。
本当に、人生というのは色々ですね。色とりどりの万華鏡のようでした。そしてどんな光にも影があって、考えさせられました。そうこうしているうちにあっという間に時間が経ってしまい、夕食の準備のためにもお開きとなりました。お茶もお菓子もとても美味しかったです。私自身の話は特に何の変哲もなくて、せいぜい近況報告くらいしか出来なかったのですが。良いご近所さんに恵まれたなあ、と思います。

ダメになってしまった日焼け止め

季節を問わず、今まで使っていた日焼け止めが肌に合わなくなってしまいました。軽く塗っただけで赤いブツブツがぶわっと広がってしまうんです。そしてものすごくかゆくて、つい無意識のうちに掻いてしまって荒れてしまうんです。
私の肌が変化したのか、それとも日焼け止めの側の成分が変化したのかは分かりません(大丈夫だった頃の成分表のメモをとっておけばよかったかも……)が、とにかくこれではまずいので、色んなものを試してみることにしました。
まずは夏になるとよくCMをやっている、とても強力なもの。SPF40から50くらいのものを一通り。そのどれも、だいたい1時間ほどでかぶれてしまいました。もたないなら意味がないということで、更にSPFを下げました。すると、どうやら子供用の、28くらいのものが何とか使えそうでした。効き目が薄れてきそうな時間を見計らって重ね塗りしても、特に問題はありませんでした。
もともとそう長時間外出することが少ないので、今はこれで何とかしています。それにしても、いつも使っていたものが急に使えなくなると困ってしまいますね。そういえばこないだ、就寝前に小説を読む際に使っているスタンドライトがいきなり壊れて難儀しました。ダメになる瞬間が分かる超能力がほしいところです。

突然の訪問販売

午前中に家事を終え、午後になって思う存分自室で小説を読んでいた日のことです。その日、家の中には私と母しかいませんでした。母は居間でテレビを観ているはずでした。そこにピンポーン、とインターフォンが鳴り、彼女が応対に出たようでした。
しばらくして聞こえてきたのは、彼女の怒鳴り声でした。一体何事かと思って出ていくと、どうやら訪問販売のセールスマンに捕まってしまっていたようでした。こちらとしては口頭でちゃんと断っているのに、食い下がって根負けを狙うタイプのようでした。
正直効率が悪そうなやり方だな、と傍から見ている分には思うのですが、私が初めに応対していたら、やはり母のように泥試合になっていたのではないかと思います。むしろ彼女のようにチャキチャキと気強く対応出来ない分、ふんふんと話を聞いてしまっていたかも……。
私という別の人間が来たことで勇気づけられたらしい彼は、口早にどういう用向きで来たかを伝えてきました。怪しさ抜群どころか大爆発でした。というのは、数日前に回覧板で注意喚起されていた詐欺の手口と全く一緒だったからです。スマホを片手にしながらの「警察を呼びますよ」の一点張りで何とか追い返すことが出来ましたが、正直恐ろしかったです。
世の中のセールスマンがああいう人ばかりではないことは重々承知していますが、なかなかに消耗した出来事でした。

こたつ布団を片づけている最中に

数年前の春のことです。そろそろあたたかくなってきたので、居間のこたつを片づけることにしました。敷き布団をめくってみると、前回の掃除から少し間が空いていたこともあってか、ホコリが溜まっていました。とりあえず敷き布団を剥がした瞬間、奥からぴょっと飛び出してきたもの……それは黒っぽくてつやつやして平べったい、しゃかしゃか素早いアイツ。年甲斐もなく悲鳴を上げました。
あたたかくなると出てくるものだとはいえ、色々策を講じていたはずだったのですが、効き目が薄れてきていたようです。私が驚いている間にソヤツはどこかに行ってしまったので、急いでこたつ布団を片づけました。1度姿を見ると、いったい次はどこから出現するのかとビクビクしてしまって、ちっとも落ち着かない掃除でした。
おおかた終わったので、次は家中の駆除剤を新しいものに取りかえました。それでも何だか気持ちが悪かったので、除菌剤入りの不織布で家中の床という床を拭きました。
その後、その年はほとんどその姿を見ないままとなったのですが、こたつに軽いトラウマが残りました。だらだら寝転がって小説を読もうとして、こたつに足を突っこむ瞬間などが怖いです。あんなひどいビックリはもう2度と御免です……。

お土産を買いに

先日、某都会まで出掛けてきた時のことです。1週間に1度は近所の皆で集まってお茶を飲む機会があるのですが、その際に持ち寄るお菓子を、駅の構内のお土産屋さんで購入しようと考えました。そこでまずはいつも利用している一角に入ったのですが、妙にこだわってしまったのがまずかったんです。人気店は相変わらず並んでいましたし、ここは1つ、新しいお店を開拓してみるべきかもしれないと……。近所の人に見得を張りたかったのかもしれません(笑)。
構内の地図を頼りに別の一角へと足を運んだのですが、ここでもまだ納得せずにまた別の場所へ。そうこうしているうちに迷ってしまいました。天井の低い場所に長いこといたので息苦しく、人混みに酔ってしまってもいたので、トイレが混んでいなかったのこれ幸いと、個室でちょっと休憩してしまいました。
何とか気分が良くなったので、駅員さんに泣きつき、結局最初の人気店に並びました。何とも間抜けな話です。お茶の席でこの話をすると、小説仲間でもある人に大ウケしました。実に「私らしい」話だと。一体どんなイメージを持たれているのか少し気になります。まあ、お土産と一緒に話の種も提供出来たなら良かった……のかな?

セルフのガソリンスタンド、初体験

一時期、ガソリン価格が非常に高騰していた頃のことです。自家用車で移動することが何かと多く、またその必要もあったので、電車等の公共交通機関に乗りかえることもできず、何とか1円でも節約したいものだと思っていました。
そこで、今まで敬遠していたセルフのガソリンスタンドを初めて利用してみることにしました。さていざ入ってみると、まずうちの車の給油口の左右を間違え、改めて停め直す羽目に陥りました。静電気防止用のゴムに触れるのにも、ノズルを取り出すのにも、いちいちおっかなびっくり、戦々恐々として、やたらと時間がかかりました。数少ない店員さんがこちらを心配そうに見やっていたことを覚えています。申し訳なかったです。
ともあれ、何とか給油と支払を終えることが出来ました。何というかもう、やりきった感がありました。長編小説を読み終えた時の感覚にも似て、ちょっと自分を褒めてあげたくなりました(笑)。
慣れると自分でさっさと行程を進められるセルフのスタンドは楽ですね。窓を拭くのは後で自宅で洗車でもすれば良いことですし。ただ、たまに自分が危険物を扱っているということを忘れそうになるので、あまり油断しないようにしたいところです。

スーパー銭湯でコーヒー牛乳

たまには家のお風呂でなくて、大きなお風呂に浸かりたくなったので、スーパー銭湯に行って参りました。大浴場よりは露天の方が好きだったので、身体を流したらすぐそちらに向かいました。景色もさることながら、大浴場の湯温よりぬるめで、じっくり浸かっていられるところが好きです。眼前に広がる季節の風物を目で楽しみながら、しばらくぼーっとしておりました。普段の疲れが染みだしていくようで、とても心地が良かったです。
銭湯から上がった後のお楽しみといえば、コーヒー牛乳かフルーツ牛乳ですね。その日は前者を選びました。ビンの紙ぶたを開ける時が、何とも言えず心躍ります。腰に手を当ててキュッ、はちょっと気恥ずかしくて出来なかったのですが、ぽかぽかに温まった身体にきんと冷えたコーヒー牛乳はとても美味しかったです。
休憩用の畳敷きの部屋で更にぼーっとすること小1時間。お肌のお手入れをしたり、持参の小説を読んだり、同行してくれた友人ととりとめもない話をだらだらと続けたり……と、かなり「ゆる~い」時間を過ごしました。やっぱり銭湯は良いですね。1人でじっくり入るのも落ち着けて素敵ですが、他の人と裸の付き合いをすると、ゴリゴリに固くなっていた心が柔らかくなるような心地がします。

3日坊主の脳トレ

最近、昼間やたらと眠くなります……。就寝前の小説読みを早めに切り上げ、睡眠時間を長めに確保してもだめでした。身体の不調ではないかと思い、病院で検査もしてもらったのですが、おそらくは加齢によるものだろうと……「加齢」。妙齢の女子にはずしっと重く響く言葉です。正直ショックでしたが、こればかりは仕方がないですね。良い年の取り方が出来るよう祈るばかりです。
とりあえず眠気は我慢せずに昼寝することにしました。そういえば、何かを習得する際に昼寝を挟むと良いと聞いたことがあります。寝ている間に脳が学習した情報を整理するので、睡眠を挟まずにぶっ続けで学習するよりもずっと効率が良いのだと。
そういえば、数カ月前にふと思い立って脳トレ本を購入したのですが、ものの見事に3日坊主となっていたので、昼寝の前に少しずつやることにしました。漢字を書いたり読んだりするのは得意なのですが、計算問題などは苦手です。どんなに簡単なものでも、一瞬考えこんでしまいます。タイムアタックするようなものはもうだめですね。遅いです。完全に脳が衰えています。とほほ。
とりあえず、再開する理由が出来て良かったです。慣れのせいか、はたまた睡眠学習のせいか、計算問題のスコアも上がってきましたし……。この調子で何とかがんばりたいです。

ヘッドホンによる味付けの違い

先日、ヘッドホンの買い換えを行いました。以前のものは長年愛用してきたものでしたが、それゆえに音割れし、すでに左側が聞こえなくなっていました。名残を惜しみながらも廃棄し、ネットや知人に助言をもらいながら、やっとのことで新しいヘッドホンを決めることが出来ました。
聞いて驚いたのは、今まで聞こえなかった音が聞こえたことですね。団子状になって押しつぶされていたと思しきものが確かな存在感を持って響いてきた時は、思わずはっとさせられました。いつも聞き慣れているお気に入りの音楽ですらこうなら、飽きてしばらく聞いていないようなものはどうなるのだろうと思い、さっそく昔のCDを引っぱり出して、片っ端から試聴してみました。
私が選んだヘッドホンはクラシックに強いと評判のものだったのですが、多分に漏れず、クラシック系統の音楽は軒並み音質が向上したように感じられました。本当に美しかったです。
その反面、ロックや打ち込み系は元気がなくなって、ちょっとボヤッとしているように感じられました。この辺りは何か方策を練って何とかしたいですね。ロック系に強いヘッドホンを買ってしまうのが1番手っ取り早いような気もしますが。
ともあれ、音楽を聴くのが楽しくなりました。小説を読む時のお供としても、大活躍してくれています。