この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

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心の支えになる歌

学生の頃は、歌を聴いてよく感傷に浸ったりしたものです。恋をしたり失恋をしたり。そのたびに心の支えになっていたように思います。だから今でも、ラジオから流れてきたり、どこかで偶然耳にしたりしたときには、その頃の気持ちが蘇ってきます。子供の頃や学生の頃って、心の針が振れる出来事が沢山あったんだなって思います。
そうそう、この前読んだ小説の中の一節には本当にジンときました。一曲の歌で壁を乗り越えられたリ、生きる勇気を持てたりするものだって。それがあったから、今があるって。「迷わない人生なんてどこにもない」小説の中の人物がそう言ったんです。その一節が私の心に沁み渡ってきたんです。ある歌が私にとって特別なものになっていたことを思い出したからです。それは、祖母のお葬式のときに演奏してもらった曲です。私が好きでよく歌っていて、それを祖母が気に入ってくれていたんです。よくリクエストされました。お別れのときにそのメロディで送ることができて、きっと喜んでくれたと思います。そして、今は、何かに迷ったときに、祖母が昔のように優しく語りかけてくれるんじゃないかとその曲を口ずさみます。生きていれば迷うことはいっぱいあります。そんなときに、強くなれる、支えてくれる歌。大事にしたいです。

デパートという場所

普段、買い物にはデパートよりショッピングモールに行くことの方が多いです。あまり行かないから、慣れないということもあるけど、やっぱり気軽さからいくと、ショッピングモールの方が楽ちんです。デパートは高級なものが並んでいるということもあるけど、店員さんだって雰囲気が違います。若くて飛び跳ねているような雰囲気の店員さんはいません。そりゃ、それぞれのブランドの雰囲気を大事にしているんですものね。
実は、先日読んだ短編小説の舞台がデパートだったんです。読んでいたら、思わず「わかる!」と言ってしまいそうなことが何度もありました。平日にそこに来ているお客さんの描写やお店の人の描写など、「まさにそう」「よく言ってくれました」といった感じです。特に、化粧品売り場での出来事は、私も経験があることでした。お肌のチェックをしてもらって、マッサージをしてもらったら、絶対に褒めながら欠点を指摘して、それを補うための化粧品を勧められるんです。気が弱い人はそこで必ず『お買い上げ』ということです。小説の主人公は気が弱いわけじゃなかったけど、高価な美容液やハンドクリームを買っていました。けど、それこそが、主人公の心の闇に繋がることだったんですけどね。
私は主人公とは全く性格も環境も違うけど、彼女のデパートの見方がすごく面白かったんです。それも一日中そこで時間をつぶすというんですから。私にはそんなことはとてもできそうにないって思ってたけど、一日中そこにいたら何か違ったものが見えてくるかもしれません。

マイブームはアニメ

この半年ぐらいの間に、友人と数本のアニメ映画を観ました。大好きというわけではないけど、過去にも話題になったアニメはいくつか観ています。すごく良かったものがあれば、世間の評価ほどでもないと思うこともあります。もともとコミック漫画のこともあれば、中には小説が原作のものだってあります。とにかく、今の私にとって、アニメはマイブームと言えます。先日、もうすぐ公開されるアニメ映画の紹介を見ていたら、それは私がもう随分前に読んだことがある小説が原作だったんです。自分の中では、その小説はそこそこ面白かったという印象しかなくて、細かいところまではよく覚えていないんです。いつもなら自分の想像した映像が鮮明に頭の中に浮かんでくるのに。なんだか不思議な感じのお話だなっていう印象だったと記憶してるだけなんです。そういえば、少し現実離れしたシーンがあったかもしれません。けど、アニメの予告を見ると、なんだか楽しそうでした。私のイメージとは少し違うんだけど、タイトルが一緒だから間違いないと思うんですよね。友人に話したら、きっとまた観に行こうって言いそうです。映画を観る前に小説を一度復習をしておこうかな。よく覚えていないんだから、新鮮な気持ちで読めるんじゃないかな。マイブームはまだ続きそうです。

いつの間にか落ちていたんです

こんなに落ちていたなんて全く気づかなかったんです。って、何かを落としたわけではありません。これ、視力のお話です。本を読むときは平気だけど、テレビや遠くを見るときにはメガネがないとよく見えません。けど、めんどくさいからかけないことも多いんです。なぜなら、以前はコンタクトレンズをしていたからです。でも、ある時から急にドライアイになってしまって、コンタクトレンズをすると、その違和感に耐えられなくなったんです。だから、メガネに変えたってわけです。でも、なかなか慣れなくて……どうしても必要に迫られたときにしかかけません。普段はかけたりかけなかったり、そのときの気分です。それに、小説やスマホなどの手元を見るときには裸眼だから気づかなかったんです。でも、先日、メガネをかけてるのに、なんとなく遠くがハッキリしていないって思ったんです。そのままの状態で、片方ずつ目を閉じてみました。私の目は左右でかなり視力が異なります。もちろん、そのあたりはメガネでは調整されてるはずです。けど、そのとき、気づいたんです。どっちの目もちょっとぼんやりしてるって。その事実に驚きを隠せませんでした。いつのまに、こんなことに……。小説を読むのには不自由はないんだけど、次のお休みにはメガネ屋さんに行く必要がありそうです。

男の子にしては意外

先日の仕事帰りのことです。週末の少し遅い時間だったから通勤の人は少なく、電車は空いていました。余裕で座ることができて、小説の続きも読めました。そのときに、私の隣には20代前半くらいのなかなかオシャレな男子が二人座っていました。二人ともすごくリラックスムードだったから、仕事や学校帰りではないみたいでした。それに、一人の男子は顔が赤かったから、お酒も入っているようでした。私は小説を読みながら、視線は手元のページに向けているけど、耳は二人の会話にしっかり向いてしまっていました。車でどこどこまで行ったけど……とその時の様子を説明していたり、帰ってからのことを話していたりと、特別に変わった話ではなく、日常の話題なんだけど、テンポのいい会話は聞いていても気持ちがイイものです。ところどころに笑いのポイントもあったりして。思わず、途中でチラッと隣りに顔を向けてしまったほどです。けど、そのときに、意外にも一人の男子の手には文庫本が握られているのが見えたんです。「どうして?」と不思議な感じでした。不思議というのも失礼かもしれませんけど、私は無意識に彼らが本なんて読まなさそうだと思い込んでいたんです。カバンに入れてるとかじゃなくて、そのまま手に持ってるところが気になった点でもあるんですけどね。だって、明らかに何かの飲み会の帰りだと思えるんですもの。勝手に色々想像してしまいました。待ち合わせまでに時間があって、書店に立ち寄ったところ、探してた本が見つかってしまって、つい買ったのかな、とか。あれこれ物語のように考えてるなんて、私の空想癖もたいしたもんだって可笑しくなりました。

『いただきます』の意味

先日、友人とのランチでイタリアンレストランに行きました。その時「いただきまーす」と言った私たちの声が重なりました。そしたら、彼女がこんなことを言ったんです。「いただきますって言葉の本来の意味って知ってる?」って。本来の意味? いつも何気に言ってる言葉だけど、意味なんて深く考えたことがありません。でも、料理を作ってくれた人への感謝の気持ちなんじゃないかな。そう答えたら、「それもひとつだけど、本当は、肉や魚や野菜の命をいただきます、なんだって」と言うんです。私たち人間の命に変えるから、それを感謝しての言葉なんだそうです。命の問題となるとなんだかちょっと重いお話です。私は料理を作ってくれた人への気持ちの方がしっくりくるなぁって思っていました。
友人とそんな話をしてから、数日後、小説にもよく似た内容が出てきたからビックリしました。料理人のご主人がお客さんに料理の説明をする場面があったんだけど、最後に出した豆腐の汁椀を、お客さんは豆腐以外の複雑な香りがするって言ったんです。それは、『鮎ずし』にした鮎の骨をサッと炙って出汁にしたからだというのが料理人の答えでした。そして、「鮎は年魚と言って短い命だから食べ尽くして成仏させてあげないと可哀想なんです」とご主人は話しました。その一節が私に友人との会話を思い出させました。そして、やっぱり命をいただくことへの感謝の気持ちが大事なんだって、不思議と思えてきたんです。これからは心を込めて言います。「いただきます」って。

絵本のレビューを書けば……

先日、職場に人からこんなことを言われました。「絵本のレビューを書くコンテストみたいなのがあるんだけど、出してみたら?」って。いきなりだったからすぐには意味が理解できませんでした。彼女は私が読書が好きなことをよく知っています。だから声をかけてくれたみたいなんです。指定された絵本を読んでそのレビューを投稿するコンテストがあって、入賞したら賞品があるらしいです。たまに懸賞や公募の雑誌を見ることもあるけど、色んなコンテストがあるものです。「ココに載ってるから」って教えてもらったんだけど、絵本だからなぁって正直、少し迷います。それも、どれでもいいんじゃなくて指定されたものときてるんですもの。さらに、海外のものらしいんです。まず、それを探すところから始めなきゃいけません。
コンテストが掲載されているというサイトは確認しました。その絵本はなかなか面白そうではありました。でも、読みかけの小説があります。ストーリーも佳境に入ってきて、続きが楽しみなんです。だから、それを読み終えたら……トライできるかもしれません。けど、せっかく声をかけてもらったんだから、なんだか知らん顔もできません。もちろん、そんなコンテストに出したって、選ばれる可能性なんて限りなく低いとは思うんですけどね。まぁ、最近、絵本なんて読んでないから、意外にも面白くてハマったりするかもしれませんしね。

苦手意識をなくせば……

小説を読んでいたら、なんとも性格のキツイ女性が登場しました。主人公との会話を読んでいても、腹が立ってくるほどです。そんなこと言うかなと思ってしまい、彼女の声が聞こえてきそうな感じです。本当は声というより声のイメージと言った方が正しいのかもしれないけど。洋服は赤を着てると思うんです。もちろん、これも勝手な想像ですけど。でも、本当に苦手な人です。
たまに、仕事で会う人でも、なかなか手強いなって思うことがあります。仕事だからお付き合いするけど、プライベートでは絶対に無理だなって思ってしまいます。そんなときは、きっと向こうも同じように思ってるんでしょうね。
でも、小説では物語の後半で、その人の性格は変わらないけど、心の奥の部分に触れられていて、ちょっとほろっとしてしまう場面がありました。誰でも弱い部分ってあります。そして、100%悪い人もいません。そう考えたら、性格が合わないから、キツイからと言って、全てを自分の物差しで判断するのは間違っていますよね。ピシャンと扉を閉めてしまうんじゃなくて、受け入れる努力は必要です。うーん。自分自身に言い聞かせます。いつも仕事で会うあの男性。苦手意識をなくして心を開いて話せば、何がが違ってくるかもしれません。大事なのは自分が変わること。きっとそうなんだと思います。

眠くならないランチとは

仕事中に眠くなると困ります。特に午後の会議などは要注意です。ジッとデスクでパソコンに向かうのも危ないです。でも、これは人間の生理的なことらしいんです。この前、読んだ本にも書いてあったんです。人間は午後1時から3時くらいには眠くなるものなんだそうです。たまに、お昼休みに小説の続きを読んでいたら、すでに眠気が……なんて日もあります。なんでも、その時間帯に眠くなる物質が分泌されるんだとか。けど、ランチの種類によって少しは調整することができるんだそうです。
その本によると、お昼に食べる物や種類によって血糖値が急上昇します。それに反応してインスリンが大量に分泌されて、結果インスリンが効き過ぎて血糖値が急低下して、一時的にブドウ糖不足の状態になって、頭がボーっとしてしまったりするんですって。だから、食後に眠くならないためには、糖質を摂りすぎないことが大事なんです。白いごはんやパンを避けて、玄米や胚芽米、全粒粉のパンなど色付きの物を摂るのを基本にすればいいんですって。そして、野菜を先に食べて、それから魚や肉、大豆などのたんぱく質、ごはんなどの糖質は最後に摂るようにすることがイイみたいです。そして、時間をかけてゆっくり食べることも大事なんだそうです。そうすれば、眠気対策になるんですって。理屈はよくわかります。けど、これをお昼休みに実行するとなると、ちょっと難しいんじゃないかって思うのは、私だけでしょうか。

方言っていいな

先日、電車に乗っていたとき、その日私はあいにく座れなかったから、小説が読めないなぁって少し残念に思いながら立っていました。車窓を流れていく景色を見ながら、密かにお腹をへこませたりしていました。そしたら、ふと私の前に座っている二人連れの女性の話し声が耳に入ってきたんです。二人は地元の人ではないようでした。その日に行って来たらしい場所の話や翌日のことなどを話していました。でも、全部がしっかり聞き取れたわけではありません。なぜなら、どこかの方言だったからです。いつも思うんだけど、方言っていいですよね。たまに、電車や街中で親戚が住んでる地域の言葉が聞こえてくることがあるけど、すごく心が動きます。親戚のおばさんの顔が浮かんで来たり、と懐かしい気持ちでいっぱいになるんです。でも、全く知らない地域の方言だって気になります。
この前、読んでた小説は、主人公の父子の会話がすべて京都の言葉で書かれていて、すごくいい味を出していました。京都の『はんなりとした』雰囲気って言葉にも出ていますよね。ストーリーもなかなか面白かったんだけど、セリフの掛け合いがとても気に入ってしまいました。たまに、方言で会話が進められている小説を読むことがあるけど、私はその雰囲気が大好きです。そして、その町の様子が書かれていたら、絶対に行ってみたくなりますしね。
その日、私は乗り換えの駅までずっと、目は車窓の景色に向いているけど、耳は二人の会話に向きっぱなしでした。