この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

借りっぱなしだったテキスト

家族に借りっぱなしだった本がたくさん出てきました。彼が大学に行っていた頃、授業で指定されて使っていたものがほとんどだったと思います。書き込みや付箋がたくさんありました。確かもう捨ててしまうというので、その前に1度貸してくれ、とお願いして借りたのだったと思います。忘れてました、正直。
主に古代ギリシアの、哲学や悲劇に関するものが多いようでした。オイディプスなんて小説を読む人間なら押さえておいた方が良さそうなものです。何でこれを放置していたのでしょう……。改めて読んでみると、哲学関連は思いきり眠くなりましたが、それ以外の、演劇に関するものはとても面白かったです。ただ、人名がなかなか覚えられませんでした。メインを張っているような、私などでも1度は聴いたことがあるような名前ならともかく、それ以外はもう全部同じに見えてきてしまって。~ウス、~オス、~セス、などなど。
冒頭の人名表を左見右見、読書に励んでいるさなか、件の家族がちょうど帰ってきました。私の持っている本に目を留め、「あ~、それ」と。「ごめん、借りっぱなしで」「いや、忘れてたから良い。そのまま置いといて。あげる」そんなやりとりが交わされました。元々捨てる予定のものだったとはいえ、ラッキーなような、申し訳ないような。ともあれ書棚が充実してうれしいです。

Comments are closed.

Post Navigation