この世の果てまで、小説を持って。 私の心をどんな色にも染めてくれる小説。どんな世界でも見せてくれます。

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寝つけない夜には

寝苦しくてなかなか眠れない夜などは、思い切って起きてしまうようにしています。悩みごとがある時などは特に寝付けずに延々と輾転反側してしまうので、いっそのこと、と思い切るようにしています。そして現実逃避気味に小説を読んだり映画のDVDを観たりしていると、気分が切り替わって身体が「眠る」モードになるんです。個人的にはこれがとても大きな発見でした。
もともと私は、神経質で何かと気にしがちな気質です。ですので、頭の中で愚にもつかない思考をこねくり回しているよりもよほど精神的によかったのかもしれません。なるだけ気分が明るくなりそうなもの、楽しくなりそうなものを選んで、読んだり観たりしています。
先日、それで楽しかったのがいわゆるB級映画でした。少々暴力的ではありましたが、そのチープさ、くだらなさが真夜中のテンションと相まって非常に魅力的に映り、1人で大爆笑してしまいました。
翌日の午後、改めて観てみると「どうしてこれで笑えたんだろう……?」と首をかしげてしまったのですが。真夜中というのは不思議な時間帯ですね。今日であって明日であり、休息を取るべき時間帯でありながらあえて起きていると精神が高揚して。とりあえず、絶対に寝ないと!という強迫観念からは解放されて、少しずつ寝付きが良くなってきているような気がしています。

母の友人と

数年前の初夏のことです。たまには歩こうと徒歩で書店に向かっている途中、前方からどこかで見たような顔の女性が歩いてくるのが見えました。「全く知らないという人ではないはず、でもどこで会ったんだろう……?」と脳内を検索すること数秒、何とか彼女とすれ違う前に思い出すことが出来ました。
彼女は、母の古い友人でした。昔から私をかわいがってくれて、我が家にもよく遊びに来ていたんです。「あの、もしかして」と声を掛けると、彼女は不審そうな顔をしていました。その日の私はすっぴんに日焼止めを塗っただけ(散歩ついでに小説を買いに行くだけだから良いかなと思って……)、そしてその頃流行り始めていたとある伝染性の病気予防でマスクをしていましたから、無理もないことだと思います。
マスクを外すとやっと私だと分かってもらえたようで、その口元がほっとほころびました。とても懐かしい気持ちになりました。優しい笑顔は昔のままでした。2、3立ち話をさせてもらうと、母とは今でも電話で連絡を取っているものの、彼女の方の家庭の事情でなかなか遊びに行けなくなっているとのことでした。
帰宅後、母にこの話をすると、どこかうれしそうにしていました。「多分、もうそろそろ会えるわよ」。私もその日が楽しみです。

お土産を買いに

先日、某都会まで出掛けてきた時のことです。1週間に1度は近所の皆で集まってお茶を飲む機会があるのですが、その際に持ち寄るお菓子を、駅の構内のお土産屋さんで購入しようと考えました。そこでまずはいつも利用している一角に入ったのですが、妙にこだわってしまったのがまずかったんです。人気店は相変わらず並んでいましたし、ここは1つ、新しいお店を開拓してみるべきかもしれないと……。近所の人に見得を張りたかったのかもしれません(笑)。
構内の地図を頼りに別の一角へと足を運んだのですが、ここでもまだ納得せずにまた別の場所へ。そうこうしているうちに迷ってしまいました。天井の低い場所に長いこといたので息苦しく、人混みに酔ってしまってもいたので、トイレが混んでいなかったのこれ幸いと、個室でちょっと休憩してしまいました。
何とか気分が良くなったので、駅員さんに泣きつき、結局最初の人気店に並びました。何とも間抜けな話です。お茶の席でこの話をすると、小説仲間でもある人に大ウケしました。実に「私らしい」話だと。一体どんなイメージを持たれているのか少し気になります。まあ、お土産と一緒に話の種も提供出来たなら良かった……のかな?

迷子?いいえ、散歩です。

目的もなくお散歩をするのが好きです。知らない路地裏、知らないお店、そういうものを見ながら歩いていくのって、とても楽しいんですよ。予定の無いお休みの日、お天気がよかったらもううずうずしてしまいます。時々路地に迷い込んで帰り道すら見失ってしまうこともあるので、友達には散歩っていうより迷子っぽいけどなんて笑われてしまうんですけどね。
路地裏で営業しているお店って、個人経営のお店がほとんどだからこじんまりとしていて静かなんですよ。おなかがすいたら見かけたお店に入ってみたり、食べ歩けるものを見つけたらぶらぶら歩きながら食べてみたり。お行儀は悪いですけどね(笑)
意外なところで古本屋さんを見つけると、ついつい吸い込まれるように足が向いてしまいます。おじいさんが一人でやっているようなお店って最近は見かけないですけど、まだ残っているところもあるんですよね。懐かしく感じるような店内のにおい、チェーン系の古本屋さんでは取り扱っていないような古い作品が見つかることもあるんです。状態がよい古本のほうがもちろんいいですけど、ずっと探しても探しても見つからなかった本だったりすると、状態が多少悪くても手元に迎えることができると思うだけでうれしくなります。
そういう意外なお店や探していたものとの出会いがあるから、お散歩はやめられないんですよね。たとえ迷子と言われても、私の趣味の一つです。

リニューアルした動物園

動物園に行ってきました。私がまだ子どもだった頃から運営している、歴史の長い動物園です。でも、大人になるにつれて段々と足が遠のいてしまっていたんですね。そんなところよりもっと面白いところがあると思いこんで、すっかり忘れ果てていました。
そんなある日のこと。ローカルニュースでその動物園がリニューアルオープンした、という情報を見たんですね。入場ゲートなどは思い出の中の光景そのままで、あまりの懐かしさに胸が熱くなりました。せっかくなので行ってみよう、と家族で出掛けたのが先日の話になります。
リニューアルオープン直後ということで、早めに向かったのですが、すでに駐車場はほぼ満杯の状態でした。どうやら地方の内外から人が訪れているようです。隅の方に何とか駐車して、受付に並ぶこと30分。
園内の構造はほぼ変わっていないのですが、道順が変わっていました。動物の種類や位置も、記憶の中とはだいぶ違いました。ゾウやキリンと言った大物はそのままだったのですが……。1番驚いたのは、ゴリラがいなくなっていたことでしょうか。○コを投げることで有名なゴリラがいたので、いなくなって良かったような、寂しいような。
代わりに、様々な種類のサルを身近で見られる特殊なエリアが出来ていました。ちょっと怖かったのですが、気分はまるでアフリカ探検家。○ウスの世界名作劇場か、冒険小説の中に入ったかのようで、とても楽しかったです。

最近見かけなくなったもの

地方なら車が無いと生活ができないという土地も多いでしょうから該当しないかもしれませんが、関東や近畿の大型都市に住む若者は、車が欲しいと思わない人が増えているそうです。税金や維持費の事を考えれば、電車や公共交通機関を利用すれば事足りるのにわざわざお金をかけて車を持つ必要性を感じられないんだとか。免許はとりあえずとってレンタカーでやり過ごすという人も居ますが、中には免許すらもいらないという人も居るようです。個人的には車の免許はあったほうが何かと便利ですし、車を持つ持たないにかかわらず取っておいた方が良いと思うんですけど、利便性の高い土地に住んでみたら気持ちも変わるかもしれませんね。以前は車を持つことがステータスでしたが、時代が変わったのかもしれません。
時代が変わったと言えば、本の形をしている地図を持つ人も減りましたよね。今はスマホやパソコンで簡単に地図を確認できるから、必要ないんでしょうか…。でもアナログが好きな私としてはとてもさみしいので、家には一応地図を用意しています。災害時に持ち出す非常食が入った袋に一緒にいれているんですが、もう何年も前に買ったものなので信頼性が不安です(笑)どんどん道路も変わるので、毎年変え買えないといけませんね。でも、本屋さんでも地図のコーナーがどんどん小さくなっていくので、なんだかさみしい気持ちになります。

理想の自分に近づく方法は?

理想の自分ってありませんか?こういうことを言える人になりたい、できる人になりたいはもちろん、こういう仕事をしたい、何かを残したい。それって、当たり前に誰でも持っている感情だと思うんです。でも、「どうせ自分には」なんていう気持ちが邪魔をしてしまうことも多いですよね。そういうときに、「どうせ自分は」なんて思わないようにしましょう!なんて言ったり考えたりしても無駄なんだそうです。今日読んだ啓発本に書いてあったんですが、自分なんか、どうせって思っちゃう人はまず「自分なんかでも出来ること」をリストアップしてみるといいんだそうです。まず今の自分が出来ることを、どんな細かいことでもいいから書き出す。思い浮かべるんじゃなくて、書き出すのが大切なんだそうですよ。そして、書き出し終わったら、「ちょっとがんばれば出来そうなこと」をリストアップするんだそうです。ほんのちょっとやる気を出せば出来そうなこと、ほんのちょっと手間を惜しまなければ・・・そんな簡単なことをリストアップするんです。もう一つは、がんばりたいけどがんばりきれる自信が無くて諦めていることを書き出してみる。そして、その3つのリストを並べておいて置くんです。出来ていることリストを見て、コレができるならちょっとがんばってみようとちょっとがんばればできるリストを見る。そっちのリストで出来た事は出ていることリストに移動する。こうやってできることを増やしていって、最終的にはがんばりきれる自信が無いことにチャレンジする余裕を作るんだそうですよ。私も早速やってみようと思います!

空に広がる神話の世界

先日、月の写真集を見つけました。兎がいるように見えるのは本当だろうかと、写真の月をじっと見つめてみたのですが、映る影の、どこが耳かもわかりません。外国では女性の横顔に見えると言いますよね。そのつもりで見ても、私には鼻の位置すらわかりませんでした。写真だから見えない……なんてことは、ないでしょう。もともとの見方が難しいんだと思います。星座にしても、そうです。空にはいろいろな動物の名を冠した星座がありますが、線でつながれた本のものを見ても、いったいどうしてそんな動物に見えるんだろうというような形ばかりです。月にしろ星にしろ、その言い伝えや神話は昔の人が考えたこと。昔の人は、想像力が豊かだったのですね。子供の頃、ギリシャ神話の本を何度も読みました。親兄弟で戦ったり、一人の女の人をとりあったり。大人になった今考えると結構どろどろしていると感じますが、当時はきらきらした女神様や雄々しい男神様たちを想像しては楽しんでいました。その影響か、西洋占いも好きでした。タロットカードは持っていたのですが、占うことはできず。綺麗な絵柄だけを眺めていたことを覚えています。懐かしいな。今度は写真ではなく、本物の夜空を見上げてみることにしましょう。

寝る前に本を読む

みなさんが1日の間でよく本を読む時間帯はいつですか?朝の通勤・通学電車の中で、家事がひと段落したお昼前に、会社・学校の昼休みに、夕方帰って来てから、夕飯を食べてから、お風呂上がりに……。いろいろあると思いますが、私は、短編小説以外は一気に読みたいたちなので、一番時間を長く確保出来る、寝る前に小説を読んでいます。午後11時から午前1時までの2時間が、私にとって至福の時になるのです。疲れていたり、夜遅くまで用事がない時は、ほとんど毎日欠かさず、この時間に小説を読みます。2時間もあれば大体の長さの小説なら一気に読めてしまうので、丁度いいわけです。私が一気に読み切りたい理由は、小説の世界に没頭したい、読んだ内容を忘れたくない、続きが気になる心配をしたくないからです。夜寝る前に布団の中で読めば、小説の世界に浸ったまま寝ることが出来るので、まさに打ってつけの時間帯なのです。また、寝る前に活字を読むと眠くなるので、読み終わった後すぐに熟睡出来ます。一石二鳥です。
次の日が休みの日の夜は、2時間では読み切れないような超大作を読みます。本を読んで夜更かしする、私にとって最大の贅沢なのです。今日は何を読もうか、わくわくしています。

思い出の図書館

私は学生の頃、図書室が大好きでした。小学校の頃は児童書の定番、「青い鳥文庫」を片っ端から読んでいたし、中学生になっても図書室にはよく通っていました。中でも、高校生の時の図書室が一番好きでした。
どの高校にも司書さんはいると思いますが、何しろ中学まで図書室に司書さんはいなかったので、司書という存在も、高校生になって初めて知ったのです。司書さんがきちんと毎日手入れをしている図書室は、中学までの図書室と全く違いました。校舎の中になるのに、呼び方も図書室、ではなく、図書館、でした。それは、司書さんはいるからなのでしょうか?
私の高校の図書館は本当に魅力的で、ここは本屋さんなのかと錯覚するほど、司書さんによって書かれたPOPや、選び抜かれた高校生向けの小説コーナーや、図書委員おすすめの本コーナーなど、とても充実したものでした。しかも、新刊がすぐに入ったりしていたので、本屋に行くより図書館に来た方がいい、と思うほどでした。
大人になった今でも、あの図書館に通いたい、と時々思います。私の高校生活は、あの図書館のおかげでとても充実したものになりました。あれほど素晴らしい図書館は、どの高校を見てもないと自信を持って言えます。